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簡潔に、大事なことだけシンプルに伝えるために考えるべきこと
伝える力はビジネスマンの根幹をなすポータブルスキルです。
仕事は人を動かすことで成り立つものになるため、伝えることができないと成果を出すことができません。コミュニケーション能力と呼ばれる「伝える力」は成果に直結するという点でとても重要なものになります。
様々な伝える力を鍛える方法論がありますが、今回は「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」を参考に、簡潔に、大事なことだけシンプルに伝えるために考えるべきことを紹介します。
この記事で紹介した要点を元に、プレゼンや日々の仕事のやりとりの中で伝える内容を考えてみてください。効果的なコミュニケーションができるようになります。
大事なことをシンプルに伝え、相手を動かすために考えること
大事なことをシンプルに伝え、相手を動かすために考えることをまず紹介していきます。
大きく分けて以下の2つあります。それぞれ詳しく紹介します。
- 伝える相手はどんな人か?
- ゴールは何か?
伝える相手はどんな人か?
コミュニケーション・伝えることにおいて最も重要なのが相手を理解することです。相手を具体的に想像し情報を整理しておくことが最も大切です。
- 立場はどうか?
- 興味はどういうものがあるか?
- 自分に求められていることは何か?
- テーマについて理解していることは?
- 何に対してネガティブなのか?
といった項目を考え、書き出していきます。どういう視点で考えるのかという切り口で情報を整理します。相手の理解度を測っておくことも重要です。どういう情報を伝えないと伝わらないかなどがそれによって変化するからです。
ゴールは何か?
伝える相手の理解の一方で重要なのがゴールは何かを定めることです。これは伝える側がどういう目的を持っていて、なぜ伝えるのか?という動機の部分に当たります。
コミュニケーションをするということは、伝える側が何かを行いたいという気持ちから行われます。伝えたことによって何を実現したいのか?というゴールを明確にすることもとても重要です。
相手が動くために、できることすべてやりきる
相手を動かすために「伝える相手はどんな人か?」「ゴールは何か?」を考えたら終わりではありません。簡潔で効果的に伝えていく上でスタートラインにたった状態です。
この後重要なのが、相手が動くために、できることをすべてやりきることです。
伝えて理解してもらう、がゴールだとしたらそれはコミュニケーションの目的からしてゴールではありません。
伝える側は聞き手に「理解したうえで、どうしてほしい」のか、君が動くのか私が動くのか、どうすればいいのか、ということを必ず考える必要があります。
なぜなら、コミュニケーションの目的は相手を動かすことだからです。行動に移してもらい、物事を前に進めることが目的です。
具体的に言えば、
- 聞き手が賛成にせよ反対にせよ、何らかの意見を表明してくれればいいのか
- 聞き手が賛成してくれたらいいのか
- 聞き手に動いてもらう必要があるのか
といった、具体的な相手の行動をゴールとして描きます。ゴールが曖昧な状態で伝えてしまうと、次のアクションに繋がらずせっかくのコミュニケーションが無駄になってしまうことになりかねません。
直前の軽い挨拶、その後のフォローなど、前後のアクションもトータルで設計していくことが大事です。
「動かしてなんぼ、相手が動くためにできること全てをやりきる」そんな意識をもって挑むことで、伝えることの効果が最大化されます。
考えるとは、「自分の中にあるデータや自分の外にあるデータを加工しながら、結論を導き出すこと」
相手を動かすために「伝える相手はどんな人か?」「ゴールは何か?」を考え、相手が動くようにできることを全てやっていくことを志したとしましょう。
その中で多くの人が壁に当たるのが伝える内容を考えることではないでしょうか。
考えるとは、「自分の中にあるデータや自分の外にあるデータを加工しながら、結論を導き出すこと」です。伝える側の主張である結論を導くまで行うのが考えるという行為です。
「悩んで」ても結論は出てきません。
悩むことで結論がでないという無限ループを避けるためにも、機械的に「考える」=結論を出す習慣をつくることが重要です。
結論を出せるようになる黄金の質問があります。
それは**「だから何?」「本当か?」「ファイナルアンサー?」です。**
この問いを繰り返すことで、その人としての結論までたどり着くことができます。その結論の質が低いことがあるかもしれません。けれど、結論が出せることが重要です。
プレゼンは相手に「動いてもらう」ためにこなうものです。 だから、どちらに向かうのか、動いてもらう「方向」を出すのが結論であり、それがなければ伝える行為自体が成り立たなくなります。
その時の最適解でありうる結論を、自分の中にアルデータや自分の外にアルデータを加工しながら導くこと。そこまでやることで伝える準備がほぼ整うことになります。
意味がつながっていれば1分で誤解なく伝えられる。
ここまででほぼ簡潔に伝える準備ができました。
最後は、その整理した結論や背景情報を元に、伝える内容が意味的に繋がっているか?(ロジカルか?)を確認します。
まず意味が繋がっていればOKです。主張に対して賛成か反対かは意見が分かれるかもしれませんが、意味が繋がっていたら人は話を理解できます。理解できる土台があることで、次の議論や納得というフェーズに進むことができます。
意味が通じていないときは「ロジックが隠れている」ことが多いです。正しく意味が通じるようにする上では、**「だから」「である」**で確認することが有効です。
黙読だけでは自分がロジカルに意味が繋がっているかが確認しにくいです。声にだして読んでみるといいでしょう。読まずにすっと言葉がはいってくるところまで整理できていればOKです。
これで簡潔に伝える準備ができました。簡単な工程で説明したものではありますが、考えるべき要点は一つずつ説明できたと考えています。
伝えるためには伝わるための事前準備が重要です。そこに乗っ取っていれば言葉は乗っかるだけであり選別はさして重要ではありません。コミュニケーションは準備が本当に重要であるということですね。
私自身、このブログでの発信のように伝え方は常にどうしたらより良く出来るかを考えて続けているテーマです。他の書籍も紹介していますが、そこにも通ずる本質が「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」では書かれているなと改めて実感しています。興味を持った方は是非手に取ってみてください。