コミュニケーション

ゼロ秒思考を習慣化することで、心の健康と仕事の生産性向上しよう!

心の健康を維持し、仕事での成果向上につながる習慣「ゼロ秒思考」

ゼロ秒思考という言葉を知っていますか?

元マッキンゼーで戦略コンサルタントとして活躍されていた赤羽雄一さんが提唱している思考力を高めるワークです。

ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」という書籍も書かれており、発売された2013年から累計30万部以上を売り続けているロングセラーになっています。

頭に浮かぶ疑問、アイデアを即座に書くことで思考力を鍛える事ができます。

やり方は、

  • 1分1枚、A4用紙を横にする
  • 20~30文字で3~5行程度の分量で答える
  • 1日10ページ(10個の問い)に答える

というとてもシンプルなものです。

(10個の問いと言っても実際に10ページやるのは結構なエネルギーを使います。)

大学生の時に赤羽さん本人と関わる機会があり、このノウハウを教えてもらってから節目節目で実践し大きな効果を個人的に得てきました。

シンプルに実践できるワークですが、心の健康を維持し、仕事での成果に繋がるとても効果的なものです。

今回はそんなゼロ秒思考を実践してきた感想などを元に、私が考えるメリットや続けるためのコツなどを紹介していきます。

ゼロ秒思考を行うメリットはものすごく沢山ある!

ゼロ秒思考をやるために必要なことは、「A4の紙とペンを用意すること」「考える問いを10個用意すること」だけです。

いつでも準備ができるような状態にも関わらず、得られるメリットは数多く存在しています。私が考える3つのメリットを紹介します。

感情など頭の中のモヤモヤを書き出すことで整理できる

問いとして出すものは、日常生活でぶち当たった疑問とかモヤモヤも対象になります。

日常生活上の人間関係では自分が納得のいかない感情が出てくることは多々あります。それをそのままにしておくとストレスとなり、自分を苦しめてしまう。

「なんであの人は自分にきつく当たったのだろうか?」

「あのときの上司のFBってどういう風に捉えるべきなのか?」

「仕事が前に進まない原因を生んでいる彼とどういう風にコミュニケーションを取っていけば良いか?」

などと言った感情を問いとして、紙に書いてみてください。

自然に生まれたものをそのままにせず、紙に書きながら自分なりに考える時間をつくると途端にモヤモヤが解消されていきます。解釈ができ気持ちが晴れやかになるのです。

ストレス解消が紙上で簡単にできたら嬉しくないですか?

アクティブ瞑想的に今に生きられるようになる

ゼロ秒思考のワークをやってみると、1分間という短い時間制限でひたすらに言葉を紡ぎ出していくので極度の集中状態になります。

3~5行が目安と言っても、書き始めのころは全く言葉も出てこないかもしれません。けどそれでいいんです。

時間制限の中で問いに集中して答えようとする集中状態は一種の瞑想しているのと同じ効果を生み出してくれます。赤羽さんもゼロ秒思考を「アクティブ瞑想の1種としても活用できる」と後の書籍の中で語っています。

今を生きることで余計なしがらみから脱することができるようになります。

瞑想をしよう、となると習慣化するまでには時間もかかります。

ちょっとハードル高いな、と考えている人にとってはとっつきやすく取り組めるのがゼロ秒思考です。本当に一石何鳥もあるワークだなとつくづく感じます。

問いを工夫することで、日々の計画や企画などの思考がスムーズになる

1つ目で問いを感情的になったときに書くと、モヤモヤ解消に繋がると紹介しました。

ゼロ秒思考はそんな感情解消だけでなく、日々の計画や企画立案などの長期で考えを巡らせていく思考タスクにおいても活用することができます。

やり方はシンプル。問いの切り口を計画・企画を考えるための問いに切り替えるだけです。

  • どういう目的で取り組むのか?
  • 目的達成の為に何を実現する必要があるのか?
  • 誰のためのサービスなのか?
  • どういう課題解決に取り組むためのものなのか?
  • どうして私たちが取り組むのか?

といった形で、計画や企画を考える構成要素の問いを1つずつ書き出してみます。

問い自体が最初から体系化されていなくても問題ありません。構成要素として思いつきの連鎖で掘り下げたい問いが見つかって書いていく事も多々あります。

それであっても、後から1枚ずつの書いた紙を整理することで計画や企画としてまとめあげることができます。

計画や企画を作ろう!となるとハードルが高くなりがちです。そんなときもゼロ秒思考をきっかけとすることで考えられるようになります。

どういう時に取り組むと効果的か

ゼロ秒思考はとてもメリットの大きいワークです。このワークの重要さは続ければ続けるほど実感できます。

自分の言語化の力がスムーズになり、意思表示などが楽にできるようになってくるのです。思考もクリアになって目の前の事に没頭しやすくなります。

ゼロ秒思考を取り入れる上で、どのように取り組むと効果的かを私が実践してきた中での観点で紹介します。

朝の仕事前

日々の仕事をどういう風に進めていくのか?を取り組む前に描いているのといないのでは大きな差が生まれます。なぜなら、仕事は順序通りにいかないからです。

  • 今日何をしておく必要があるのか?
  • タスクの中での優先度はどうなっているか?
  • 差し込みで入ってきたとしても取り組める時間余裕があるか?
  • 何をやらなくても問題ないか?

こういった要素をゼロ秒思考で書けていると、その日1日がとても幸せに過ごすことができます。見通しを立てるということですね。

朝起きたときが理想ですが、人によっては朝に弱くて厳しいことがあるでしょう。

なので、出勤した仕事前に紙に書き出す時間をつくることが効果的です。仕事的にとやかく言われる環境でないのであれば、終業開始後のメールチェックなどを整理する時間に組み込むと効果的に続けることができるようになります。

帰宅後 or 勤務終了後に自分のタスクをする時

日中の活動が終わった午後、学校・仕事からの帰宅などをした後の時間は疲れから反応的になりやすいです。

反応的になるということは、見る必要のないSNSに目を通して不必要に感情が揺れ動かされたり、Youtube/ビデオオンデマンドなどのコンテンツをぼーっと見過ぎてしまう事に繋がります。

それが楽しいのであれば良いですが、往往にして反応的な時に受け取るコンテンツは悪影響の方が大きいです。

自覚的になりにくいからこそ、強制的に自覚的になるためのワークとして帰宅後にゼロ秒思考を取り組むととても効果的です。

日中の活動で多くの人は多かれ少なかれストレスを感じているはずです。その大きさは異なれど、昇華せずにそのままにしておくと悪影響を及ぼします。

感情の整理と昇華を帰宅後にざーっと行えると、ストレスによるいらない感情のわだかまりなどがなくなり翌日も気持ちよく活動できるようになります。帰宅後だとリラックスモードになりすぎてできない!ということであれば、勤務終了後にオフィスかどこかカフェによって実践するなどでも良いです。

続けるためのコツ

ここまでゼロ秒思考がめちゃくちゃ良いよ!というお話を続けてきました。

とはいっても、実践し続けられなければ何の意味もありません。簡単なワークとはいえ、10枚を毎日書き続けることは意外とエネルギーが必要になるので、習慣化するまで結構苦労します。

私も続けられたり続けられなくなったりを繰り返しており人のことが言えないのですが、一定期間続けられた時期に効果的だった方法論を紹介します。参考になれば嬉しいです。

考える問いをリストアップしておく

ゼロ秒思考をやるときに意外と悩むのが、書くべき問いです。

毎回同じ問いを書き続けていた時期があったのですが、マンネリ化するのと思考が横に広がった感覚がなく習慣として続かなくなってしまったことがありました。

自分があまり考えなかったような問いを切り口にすることなどが結構重要で、それを毎回書く前に考えるとなるとワークですらエネルギー使うのにその前の段階で消耗して気分が萎えてしまう事に繋がります。

なので、考える問いを数十個くらいリストアップしておくと効果的です。

そう聞くとめちゃくちゃ面倒くさい!と思うかもしれませんが、「ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」に参考となる問いを400個ほど書かれているのでそれを使わせてもらえば前準備は特に必要ないです。

それ以外にも「メモの魔力 -The Magic of Memo-」でも後ろに1000個自分と内省するための問いがリスト化されているのでおすすめです。

習慣化するまで人と一緒にやる(同僚など)

1人でやるとなると結構ハードルが高かったりします。

効果が実感できるようになると自然と取り組めるようになるのですが、そこまで行くまでに中々続けられないなという人は誰かと一緒にやることをおすすめします。

私は会社の同僚と一緒に毎日時間をつくってそれぞれゼロ秒思考を個人的にやっていました。リモート時だったのでzoomつないでやっていたのですが、続ける上では結構効果的でした。

それぞれ書いた後にどういうことを書いたか?などを雑談することもできるので、それによってチーム間のコミュニケーション活性にも繋がるワークになっています。マネジメントを役割として持っている方は、メンバーを集めて時間とってやるとかも効果的かもしれません。すっきりとした気持ちでコミュニケーションできるようになるので、リモートが当たり前になった今の仕事環境で効果的に働いてくれるはずです。