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自分の生き方を死・愛という側面で見直してみる
本も映画も何回も繰り返し見直し続けた作品があります。
それが「モリー先生との火曜日」です。
定期的にその言葉に刺激をもらい、自分について内省する時の指針として活用してきました。
この本の主題は「愛」です。 大学時代の恩師の死への過程を通じ、教え子がその記録を通じて自分の生き方を見直し前に進む物語です。 恩師との対話を記録した形で物語は進んでいく中で、教え子自身が変容していく過程は自分に照らし合わせてみるととても多くの示唆を受ける事ができます。
是非、映画も観て欲しいです。 特に最近泣いていない方などは、ギャンギャン泣けるのでおすすめです。
この記事では、自分自身の内省を試みる時に役立ててもらえるように印象的な言葉をまとめてみました。
最も大事なことは、「愛の出し方、受け入れ方」を学ぶこと
「多くの人が無意味な人生を抱えて歩き回っている。
自分では大事な事のように思ってあれこれ忙しげに立ち働いているけれども、実は半分寝ているようなものだ。まちがったものを追いかけているからそうなる。
人生に意味を与える道は、人を愛すること、自分の周囲の社会のために尽くすこと、自分に目的と意味を与えてくれるものを創り出すこと」
今年私はスウェット・ロッジという体験を通じて、自分自身を含め「愛する」という力を強く感じました。
人を愛すること。愛と感謝の力を強く感じた今だからこそ、この言葉がよりしみてきます。
「人生でいちばん大事な事は、愛をどうやって外に出すか、どうやって中に受け入れるか、その方法を学ぶことだよ」
「愛を受け入れる。自分は愛されるに値しないとか、愛を受け入れれば軟弱になると思われがちだけれども、レヴィインという賢人が言ってるよ、『愛は唯一、理性的な行為である』」
自分は愛されているのだ、という強い実感を持てた時。
人は想像以上の力を生み出せると実感しています。
愛という言葉に真剣に向き合うことは、不安定さを内面に持っている人にとってはとても重要なことです。
以下の記事では、感謝・親切という切り口で自分の周囲の繋がりへの感度を高める訓練を紹介しています。
これが愛を考える入り口となってくれるので、是非試してみてください。
自分を許すこと、そして人を許すことを学べ
「老人が若者をうらやまないなんて、そんなことあり得ないよ。
ただ問題は、ありのままの自分を受け入れ、それを大いに楽しむことだ。
30代が今の君の時代。
私にも30代という自分の時代がかつてあった。
今は78歳が私の時代さ。
自分の今の人生のよいところ、ほんとのところ、美しいところを見つけなければいけない。
昔を振り返ると、負けるもんかって張り合う気持ちになってしまう。
年齢は勝ち負けの問題じゃないんだ。」
今、その時の自分を受容していくこと。
年齢を重ねることは老いとしてネガティブにとらえがちです。
ですが、今を生きている私たちにとっては今が全て。
今をどう受け止めていくのか?でしかないのです。
「いつまでも意地を張っていたり、恨んでいても、ろくなことはないよ」
「そういうもので、私はどれほど後悔していることか。自尊心。虚栄心。われわれはなぜ、こんなばかなことをやっているんだろう?」
「許さなければいけないのは、人のことだけじゃない。自分もなんだ」
「やらなかったこと全てについて。やるべきなのにやらなかったこと全てについてね。
そのことをいつまでもくよくよ悔やんでも始まらないんだ。
今の私みたいになったら、そんあんことしても何にもならない。
私はいつも、もっと仕事をやっていればよかったのに、と思っていた。
もっと本を買いていれば、とか。
そう思った自分を傷めつづけていたものだよ。今では、そんなことやってもむだだったことがわかる。仲直りすること。自分と、それから周囲の人すべてと仲直りしなければいけない」
自分を許してあげること。
勝手に自分に怒り、縛り付けてしまっている人は多いです。 私自身、強く自分に対して怒りを持っていました。
自分を受け入れて、矛盾する弱い自分も受け入れてあげること。 それが出来たときにふっと力が抜けて、生きやすくなりました。
私自身道半ばですが、この言葉から自分を受け入れるという感覚の入り口にたてたら良いなあと考えています。
「小さな波」の話
この本で最後に紹介されている「小さな波」の話が私はとても好きです。
・不器用で自分の活かし方に悩み、苦しんできた人。
・どうしても自分の居場所に対して不安を抱いてきた人。
そんな方々に響く内容になっていると思います。
その波は海の中でぷかぷか上がったり下がったり、楽しい時を過ごしていた。
気持ちのいい風、すがすがしい空気ーところがやがて、ほかの波たちが目の前で次々に岸に砕けるのに気がついた。
『わあ、たいへんだ。僕もああなるのか』
そこへもう一つの波がやってきた。
最初の波がくらい顔をしているのを見て、『何がそんなに悲しいんだ?』と尋ねる。
最初の波は答えた。
『わかっちゃいないね。ぼくたち波はみんな砕けちゃうんだぜ!みんななんにもなくなる!ああ、おそろしい!』
すると二番目の波がこう言った。
『ばか、わかっちゃいないのはおまえだよ。お前は波なんかじゃない。海の一部分なんだよ』
「海の一部分、海の一部分」
吸って吐いて、吸って、吐いて。