自己理解

自分を最大限活かすための「転職の思考法」

転職を考えた自分に、冷静な視点を与えてくれた本

2019年、私は今の仕事に行き詰まり転職を考えました。 その中で手に取ったのが今回紹介している「転職の思考法」です。

当時はとにかく上手くいかない現実を乗り越えたいが為にもがき、転職を逃げの選択肢と考えていました。 ですが、この本をきっかけに冷静で客観的に判断を整理し今の会社に残ることにしました。

エージェントへの転職相談も含め、自分のキャリア意識が変わったきっかけになりました。

今回はこの本で個人的に響いた部分を紹介します。

・転職という選択肢が頭の中に少しでも出てきている人
・今の仕事が上手くいっておらず、ここままで良いのかと悩んでいる人
・自分を活かし、豊かに働きながら貢献できる幅を広げたい人

は、手に取ってみることをおすすめします。

転職は多くの人にとって「初めての意思決定」

転職とは、捨てる事を伴う意思決定です。 今の仕事の人間関係や積み上げてきたものを捨て、違う環境でまた新しく積み上げていくことになります。

「多くの人は普段、実は何も意思決定しないで生きている」

という言葉を投げかけられた時、とても衝撃を受けました。 捨てること、何かを手放すという決定をするからこそ怖く感じるのです。

何を手放し、何を手に入れようとするのか。 これを自分なりに納得していないと、転職を上手く成功することはできません。

転職という意思決定を通じて、何を手放すかは人それぞれです。 手放す必要が必ずある中で自分は何を手放すのか。 それを考えるのが転職なのです。

そのため転職を成功させたり今の会社に残るという判断をするには、個人的にはどれだけ自分と内省して整理できているかが重要だと考えています。

自己理解に関わる記事をいくつか書いているのでこちらも参考にしてみてください。

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

漫画版もあります!

マンガ このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

雇用は、一つの「取引」に過ぎない

新卒で働き始めた時は、仕事を大きなものと捉えすぎていました。 今はある程度客観的になってきて、考えが変わりました。

仕事とは、価値交換が生まれる所に生まれるもの。 価値を与え受け取る関係が生まれる所には必ず生まれます。 ということは、自分を通じて価値交換ができる人間であることが市場価値が高い人間ということです。

市場価値とか、マーケットバリューという言葉を自分に当てはめてみようとするとどこかマッチしない感覚を持つ人も多いのではないでしょうか。

用語通りにとらえると想像しきれない感覚で、自分を見失ってしまいます。

どんな事で困っていて、自分がいたら助かるのか。 助かることでどんな価値が生まれるのか。

そういうシンプルな目線で捉えていけば、自分という商品を会社にどう売り買ってもらえるかを考えやすいと思います。

雇用とはひとつの『取引』です。

ビジネスパーソンとしての価値は、困りごとをどれだけ解消できるか?の量と環境次第。 とするならば、自分の活かし方を前提に困っている環境に自分を当てはめていく感覚を持つと、転職や仕事の中での成果の出し方が変わってくるはずです。

強みの活かし方については記事を書いているのでこちらも参考にしてみてください。

成長は自分で掴むもの。掴みやすい場所を厳しく見極める。

雇用は一つの取引であり、取引されるかどうかの判断基準は相手にとって価値があるか。 自分を活かすことで困りごとを助けられるかで決まるという話をしました。

自分の強みを活かせる場所というのは、必ず沢山あります。 その上で重要なのが「環境」です。

いくら自分を活かせる働き方ができる場所だとしても、そこでどれだけ大きく成長できるかは別問題です。

冷静な意思決定の準備をして活かし方を決めたら、後は環境。

ここは妥協せずに厳しく見極めることが重要です。 いくら自分がマッチしていても、不要な変数によって活躍できる機会を失ってしまう可能性があるからです。

自分が活躍できるような場所なのかを徹底的に想像すること。 いくらやったとしても必ず上手くいくということはないですが、できるだけ不要な変数を減らす方が得策です。

その上で面接の場で以下の3つを聞くのが良いと紹介されています。

1.どんな人物を求めていて、どんな活躍を期待しているのか?
2.今一番車内で活躍し、評価されている人はどんな人物か?なぜ活躍しているのか?
3.自分と同じように中途で入った人物で、今活躍している人はどんな部署を経て、どんな業務を担当しているのか?

自分がマッチしていて、似たような存在が成功しているのか。 そのヒアリングを行い、自分が社内で活躍出来るイメージが持てるか?

この検討はとても重要です。 活躍できるループに入ると、自分一人では考えられなかったような機会に恵まれます。信頼を得られず活躍していくサイクルに入れないと、不要な壁が出てきて不要に仕事のハードルが高まったりします。

自分が成長出来る環境なのか?は、活かし方と合わせてシビアに見抜いていく力が必要です。

特に不器用でも自分らしく生きるには、環境がマッチしているかはとても重要です。

環境の見抜き方としては、マーケターとしての視点が役立つと思います。
以下で記事を書いたのでこちらもご確認ください。

ほとんどの人に「やりたいこと」なんて必要ない

この本で救いだった言葉を最後に紹介します。

それが「ほとんどの人に「やりたいこと」なんて必要ない」です。

志向性として、「何をするか」を重視するToDo型と「どんな状態でいるか」を重視する「Being型」の2種類の人間に分けることができます。

それぞれ志向性が違うが故に方法論は違います。 ですが、ToDo型の成功哲学が溢れている中でBeing型は「心からやりたいこと」という幻想を追い求めさまよってしまいます。

重要なのは、どうしても譲れないくらい『好きなこと』など、ほとんどの人間にはない、ということに気づくことです。 being型の人間には、心から楽しめることなんて必要ないということです。

99%の人間がBeing型です。私もそうです。 そういう志向性を持っているにもかかわらず、世の中の成功法則や声の強い自己啓発は全く違う方法論で語りかけてきます。

そこでさまよい続けるのではなく、『ある程度やりたいこと』を見つけること。そこの中で自分を活かしながら価値を作っていくこと。

それが幸福な働き方を実現してくれるはずです。

少しでも参考になったら幸いです。

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

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