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「伝える」ではなく、「伝わる」を意識する
ビジネスでは、人とのコミュニケーションが成果に大きく影響してきます。 この場合のコミュニケーションは広義の意味で、社内外とのやりとり全ての活動を指します。
人に価値提供をすることで対価をもらうビジネスでは、コミュニケーションが肝です。 社会人になって4年目、より実感してます。
コミュニケーションというと「伝える」ことに重点が置かれることが多いです。 プレゼン技術や、技術も伝えるという行為に焦点が当たっています。
伝える事に焦点は当たっているものの、ビジネス上で成果を出す上で重要な意識は、伝えるではなく、「伝わる」ことです。
なぜなら、人を動かすためには情報が伝わることが必要だからです。 いくら上手く伝えても、伝わらなければ行動に繋がらず、意味がありません。
「伝わる」コミュニケーションを出来る人は、成果を出しやすくなります。 なぜなら、仕事とは人を動かすことだからです。 伝わるコミュニケーションができることで、人を動かすことが容易になるのです。 伝わる言葉を扱えるようになることは、それだけ市場価値が高いスキルになります。
この記事では、「伝わる」コミュニケーションをつくっていくために役立つ方法論を「伝わっているか?」という書籍から紹介します。
伝わるための答えは、いつも相手の中にある
この記事の主題は「伝えるではなく、相手に伝わる」ことを考えることです。 そこで大事なのは、相手の立場・目線で考えることです。
これは伝える上でも意識する項目ではありますが、伝わる状態をつくるために相手の立場・目線を考えることが目的です。
考える上で役立つ3つの技術、「共感図」「スリーポイント」「ひとこま目標」を紹介します。
共感図
共感図とは、「相手の望んでいること」と「自分が伝えたいこと」を書き出し、重なる所を探す技術です。 仕事軸で考えてみるとするなら、「世の中のニーズ」と「企業が提供できること」というような項目で考えてみてください。
それぞれの項目を丸や三角形の図形の中に書き出す中で、共通点を探します。 ブレインストーミングの一種ですが、フォーカスポイントが2点のみに絞られるため、向き合う焦点がはっきりし、どんな内容ならば伝わり、共感してもらえるかを考えることができます。
スリーポイント
次に紹介する技術は、「スリーポイント」です。
- 目的(課題)
- 相手の気持ち(感情)
- 解決策
この3つのポイントにフォーカスして、考える技術です。 目的は、解決したい課題と言い換えられます。
そこに対して相手はどういう気持ちを持っているのか? 感情を把握した上で、解決策を考えます。 ただ、課題に対して解決策を提示するだけではなく、相手の感情も踏まえることで伝わる言葉を考えることができるようになります。
ひとこま目標
最後に紹介するのは、「ひとこま目標」です。 解決したい目的・課題のイメージを「絵と台詞」で表現します。
そこに一コマ吹き出しを書き、解決した姿をそこに入れる台詞を考える技術です。
イメージ図を書くときに重要なのは、
- 使えそうな事実を書き出すこと
- ターゲットを明確にすること
- はっきりした目標・目的を描く
の3点が重要です。
この考え方はコンセプトを考える方法論で、イメージを通じて考えることで想像できる表現で伝わる言葉を見つけることができます。
これらは考えていくためのフックでしかないですが、いろんな切り口から伝わる言葉を考える上で役立つ技術たちです。是非取り組んでみてください!
伝わるための言葉・アイデアの考え方
最初にビジネスにおいて伝わるコミュニケーションは成果を出しやすくなるスキルであると紹介しました。
この考え方は企画、アイデアの部分でも役立ちます。 なぜなら、企画・アイデアは人を動かすことで成果に結びつくものだからです。 質の高い企画・アイデアをつくりだすコツは、伝わるコミュニケーションの考え方と密接に結びついています。
人を動かしていくアイデアは、喜ばせる課題解決といえます。 コミュニケーションもビジネスも、誰かの幸せのため。それを創り出すためのアイデアの作り方を紹介します。
カンタン解
世の中にある新しいビジネスのほとんどは、難しいことを簡単にすることで生まれています。 難しいこととは、面倒なことも含まれます。
それはお客さんが困っていること・悩んでいることであり、解決することでお客さんの幸せに繋がることでビジネスになります。
「カンタン解」とは読んで字のごとく、難しいことを簡単に出来ないか?を考える方法です。
こういう解決があるよ!という伝わるアイデアを考えるとっかかりとして、役立つ考え方です。
ひらめきスロット
次に紹介するのは、アイデアを様々な切り口で量産、伝わる切り口を探す方法です。
「ひらめきスロット」というやり方で
- 「新しい+テーマ」×「相手が好きそうな言葉」=「アイデア」
という方程式で考えていきます。
例えば、新しい+「サウナ」で考えてみるとしましょう。
- 新しいサウナ× 楽器演奏が楽しめる
- 新しいサウナ× 食事が楽しめる
- 新しいサウナ× 動物と触れあえる
- 新しいサウナ× ○○○…
みたいに考えていく感じです。 実現性より、相手が好きそうな言葉をかけ算してみて、考えつかないような切り口を模索することが重要です。その過程で相手に伝わる言葉が見つかります。
永久指標
最後は出してきたアイデアを考える指標を紹介します。
それは以下の5つです。
- 実現性(カンタン)
- 発見度(オドロキ)
- 効果度(売れそう)
- 拡散性(広がり)
- 満足度(クライアント)
この5つに当てはめて考えることで、より相手に伝わるアイデアかどうかを判断することができます。(この場合の伝わるは、ビジネスにおいてに偏っているかもしれません)
伝わることを意識することで、ビジネスの目的である課題解決に直接向き合いやすくなります。 伝えようとするだけでは見えてこない視点を考えから、伝わり成果になります。
簡単な技術・方法ばかりになるので、是非伝えるコミュニケーションを見直す上で参考なれば幸いです!