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思いを言葉にする力の向上はビジネスにおいて重要
ビジネス活動において、思いを言葉にする力は重要です。
会議、商談、プレゼン、レポート、企画書、報告・連絡・相談などなど… ビジネスに関わる行為には、言語化能力が成果に大きく影響を与えることになります。
生産性の高い人を観察すると、シンプルに伝わる言葉を扱っていることが分かります。 思いを言葉にする力にする力を伸ばすことは、投資価値の高い学習になるのです。
思いを言葉にする力を身につけてできること
とはいえ、語彙力不足、表現力不足を感じる人が多いのではないでしょうか。 私もそのうちの1人でした。
新卒から働いている今の会社では、ずっと伝える力・言語化で苦労をしてきました。
改めて見直して成長したいと思った時に出会ったのが「博報堂スピーチライターが教える 5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本」でした。
この本では、博報堂に35年務め、短く、わかりやすく伝えるコツを伝えてきた著者から思いを言葉にする力を学ぶことができます。
思いを言葉にする力を学ぶと、
- 仕事に限らず、あらゆる場面で自信をもって表現できるようになる
- 本当に自分の納得する人生を送れるようになる
- 言葉にできないコンプレックスを乗り越えることができるようになる
書籍の中では25のコツを紹介されていますが、私が特に感銘を受けた所を中心に紹介していきます。
真に伝わる表現力を磨く
次からは表現力の話です。 前回までは、言葉の出し方や文章の作り方、それらをつなぐ論理の訓練について紹介してきました。
言葉に苦手意識を持っていた自分にとってはそこまででも結構な気づきが沢山ありました。 まずは扱えるようになることは本当に重要なことです。
ここからは、扱える言葉をより効果的に使っていくための方法論です。
応用編といってもよいかもしれません。
社会人として数年働いてきて、言葉による表現力の重要性をよりひしひしと実感するようになってきました。
伝わる表現力を描ける人は本当に強い。 それによって人を動かすことができる。
人が動くということは、営業だったら売り上げに繋がるし、コーポレート部門であれば取り組みたい組織課題解決につながっていきます。
どんな人も伝える方法を学び、磨き続けることは最もレバレッジの利く能力、ポータブルスキルになること間違いなしです。
書籍「博報堂スピーチライターが教える 5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本」では5つ紹介されていますが、ここでは2つについてまとめたものを紹介します。
書くときも話す時も、40文字を意識する
1つめは書くときも話す時も、40文字を意識することです。
1息で読めるのは50音くらいの分量です。 1行20文字でみると2行半くらい。
文章は声に出さなくても、頭の中で音として読まれています。 目で追っている中でも人間の情報処理の中では音に代わっているのです。
だからこそ、1息で読めるか?は伝わりやすくなるかを大きく左右する要素になります。
なぜなら、1息で読めないということは、それだけ読むことにエネルギーを使わせることになるからです。リズムに乗ることができず、内容が入ってきにくくなってしまいます。
内容面だけでなく、短く伝わる文章にしていくために「40字」を意識して考えましょう。 その文字数であれば一息で読めて、なんとか内容をまとめられる範囲だからです。
この要素を1つの単位として語る感覚が身につけられると、短く効果的に伝わる言葉がつくりだせるようになります。
「動かしたい動き」を具体的に沢山入れる
次に紹介するのは、文章の中に「動かしたい動き」を具体的に表現として沢山入れることです。 これは書籍の中で紹介されるまで意識できなかった気づきでした。
私たちは応援するときによく「頑張れ!」という声をかけることが多いのではないでしょうか。 これを受け手の立場に立って声をかけられると、あんまり響かない言葉であることがわかります。
なぜなら、頑張っているからです。 励ましているつもりでも、その言葉からは大きく動かされることはありません。
頑張れと言った言葉ではなく、「声をあげろ!」「前を向いてこう!」といった具体的な動作だとどうでしょうか?
動作が伝わるのみなのですが、自然の身体がその言葉に伴って動き感情も前向きになりませんか?
私はこの方法論にとても感動を受けました。
動詞の言葉による働きかけは強いです。想像しているよりも強いです。 動かしたい動きを書くこと。
こころや頭ではなく、身体に呼びかけることによって人は動かされます。
話の中に「動詞」を沢山入れられるようになると、人の心を動かせるようになるということです。 言葉の選択の仕方で同じ意図を目指したとしても、人の動き方は変化します。
動詞を使うことで、頭の中で映像が動き出すように伝えたい内容を伝える事ができるようになるのです。
言葉に説得力を持たせる
最後は、言葉に説得力を持たせる方法論です。
コミュニケーションの難しい所は、人を動かす方法論であるが故に人間を深く理解する必要があること。 そして受け手によって一意的な伝え方では上手くいかないところです。
上手く伝えられた先の世界は、まさに人がどう動くか?に関わる重要な部分です。 とはいえ、ここまでの基盤がなければ全く意味のない方法論でもあります。
なぜなら正しく伝わって初めて、納得や説得があるからです。
人に納得してもらう・人を説得することはとても難しい。 そこにコミュニケーションの醍醐味がある部分ですが、古代ギリシア時代のソフィスト達から現代まで積み上げてきた弁論術の歴史があるくらい広く深い探求項目です。
そこまでに至らないまでも、小さくできることで変えられる部分があります。
私が今後参考にすると決めた2つを最後に紹介していきます。
「あいまいな形容詞に変わる数字」「へー、という声が出る数字」だけを使う
数字を使ったコミュニケーションはわかりやすく伝えたい内容をしっかり伝えることができます。
数字はとても有益な言語の1つです。 様々な伝え方の中で数字をどう扱うか、どういう数字を伝えるかというのは重要な論点の1つです。
なぜなら、沢山の数字羅列があったところで伝わらないからです。 何を数字として伝えるか、というのは伝わりやすさ、説得性に大きく影響する要素なのです。
わかりやすい数字とは、普段の会話の中で「少し遠い」とか「めちゃくちゃ暑い」とか人によって感じ方の違う形容詞を正確に伝えるために使うものです。
「あいまいな形容詞に変わる数字」「へー、という声が出る数字」だけを使う感覚でいるとちょうど良いです。
誰もが実感のない例を探すよりも、わかりやすく図形化、グラフ化することを考えるのが大切です。当事者だと重要に見える数字であっても、実は不要でノイズを生む情報だったりします。
数字の使い方としてこの考え方はシンプルで役立つ物になるはずです。
朝、その日の話題を仕込みまくろう
最後は、朝、その日の話題を仕込むという方法論です。 シンプルな方法論ではありますが、習慣化していくことは長期で伝える能力を伸ばし説得力ある
コミュニケーションをできるようになるためにはとても重要な方法論になります。
やり方は簡単です。 旬の情報を集めることです。
旬の情報とは何か? 日々のニュース、天気などネタはいくらでもあります。
日付から古い暦やその日生まれた人を調べてみたり。 話題の食材や健康法の特集をメモっておいて紹介できるようにしたり。
新聞の一面、ワイドショー、株や経済動向や政治案件、災害、事故。 大衆に拓かれた情報源をさらっとつかみ、話の入り口として使えるようになると相手に歩み寄りやすくなり伝わる確率、説得できる確率が高まります。
昔から成果をだす営業マンが必ずやってきている方法論のはずです。
習慣化しやすく誰でもやれるものなので、是非取り組んで見てください!